シン・ゴジラがエヴァっぽいんじゃなくて、エヴァが庵野っぽかたったんだという話
シン・ゴジラ観てきました。
こないだ映画館に行ったのがたしか「思い出のマーニー」だったんでまあまあ久しぶりです。
僕は基本的には事前にネタばれていても楽しめるタイプです。
でもシン・ゴジラに関してはレビューとかものぞかずに情報を遮断して鑑賞を迎えました。これ、正解です。事前に情報知ってるともったいないなぁってくらいぞくぞくしながら観てきましたわ。はい。
この記事はネタバレ含みます。出来るだけまっさらな感じでの鑑賞を推奨しますんで、まだ見てない人は読んじゃダメ。
ところで件の作品でお馴染みの明朝書体ですが…
確証取れました。一部場面がTV放映されていたので比較したところ、『シン・ゴジラ』本篇フォントは確実にタイプバンクの本明朝EⅡ(標準がな)と特定できました。 pic.twitter.com/UloDpKjqSs
— 祥太(4.21レイフレB67,68「SHOWTIME」) (@shota_) July 31, 2016
マティスじゃなく本明朝EⅡ(標準がな)だったみたいですね。長体のかかった太めの明朝は問答無用でかっこいいなぁ。
シン・ゴジラとエヴァの類似性はそりゃあるだろうなと
エヴァンゲリオン面白いなぁと思ってた高校性の時に、「不思議の海のナディア」とクリエーターがかぶっている事実を知って妙に納得したものです。ナディアに関しては小学生時にドハマりしたなぁ。島編、好きだったなぁ。
トップを狙え、ナディア、エヴァらの作品には、演出やテーマの扱い方にかなりの類似性が見られるんですよね。
同じ人が作っているって言われて、すげー納得する感じ。
ゴジラ、怖い
いやー、正直ゴジラ怖いですねー。
淡々と描く演出や、現実の東京とのコンポジット合成もあいまってメチャ怖かった。
最初のほうはゴジラは移動するだけで攻撃しないんだけども、自衛隊が攻撃したときに橋を吹き飛ばして軽くあしらうんだけども、あまりの強さに薄ら寒くなったよね。
第一形態の気持ち悪さ、かっこ悪さもびっくりしたし、アレで手も足も出ないにもかかわらず、2回目出現したときの格好良さ、と絶望感。うわぁ、これはアカンと思ったよね。
極めつけの貫通弾喰らった後の覚醒。メチャクチャ怖かった。
あーあー、アレが来たらマジでダメやし、だいぶ人死ぬよなって思いましたよね。
とくに夜ね。暗い中でボワッと光るゴジラ。停電する街。あそこからの覚醒、破壊。めっちゃ怖いよね。
あ、これもうあかんなって思ったよね。早く朝になってくれ!って。
作りがシンプルだから細部が際立つ
筋という筋と言えば
ゴジラ来る→どうにかする
なわけでね、そこでいろんな登場人物が画策したり頑張ったりするわけだけどもね、概ね淡々としている。シンプルなんだよね。
この人はこう。この場面はこう。ってな感じでどこまでもシンプル。
筋やドラマがシンプル故に、デザインやアイデアが生きてくる。
ゴジラのデザインや見せ方。
エヴァっぽい場面描写や人物描写。コレに関しては実写でよくここまで再現したなぁって感じ。実写であの感じ出てるし、実写ならこうだろうなって納得感ある。
ゴジラの進行も、その対策も、中ではもちろんいろんなドラマがあるけども、描き方としてはものすごくドライに淡々といく。テンポ感もいいし、物語を盛り上げるためだけのお涙ちょうだいとかもまるでない。
キャスティングよかった
演劇好きがニヤリと出来るキャスティングよかったわぁ。
松尾スズキ、小林隆、古田新太、橋本じゅん、この辺の共演とか、ニヤニヤしちゃうよね。
誰が出るかとかろくすっぽ調べずに見たらこういうところでにやけられるのでおすすめ。
キャスティングは豪華だったし、理に適ってたし、すごい好み。津田寬治、ピエール瀧のポさ最高よ。
やりやがったな、ありがとう
ゴジラを倒す(凍結させる)方法がゴジラを転ばせて薬の経口投与だったり、市街地、それも町中で自衛隊がドンパチやらかしたり、働く車のかっこよさだったり、石原さとみの胡散臭いガッズィーラだったり、会議シーンの格好良さと滑稽さだったり、エヴァでお馴染みデン・デン・デン・デン・ドゥンドゥンのいろんなバージョンが聞けたり(ギターリフバージョンかっこよかった)ゴジラ覚醒の怖さとぶっこわしだったり、ゴジラ凍結だったり、最後のしっぽのカットだったり、もうずっと心の中ではやりやがったな!のオンパレードで、映画館の中にいた子供の怯えっぷりや興奮ップリもあいまって、劇場体験としてすごく上質で楽しかった。
怪獣映画、人間ドラマとしてまあ歴史の一つになるよな。と思える映画でした。
という前情報ナシに見るとすっげー捗るし楽しめる映画ですよ。
で、野村萬斎どこにいた??
文:シンタロヲフレッシュ
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