劇場版「フリクリ オルタナ」観てきた
うーん、どうかな。
あんまりネタバレはないと思うけど、あるかもしれない。OVAのフリクリを見てない人はダメ―、この下読んじゃダメ―。
まず評価が厳しめになるのは許してくれ。というのも、四国は文字通り県が4つもあるわけで、その中でたったの1つ、しかも愛媛県の新居浜でしか上映してないとはどういうこったよ! 誰に文句を言えばいいんだよ!
香川の高松でやってくれ、そして高知なら綺麗に諦めたのに、よりによってがんばったら見に行ける距離で一番遠い場所を選んでくれやがってもう!誰に文句を言えばいいんだよ!徳島市内から往復キッチリ4時間。作品を作ってくれたクリエーターには1ミリも関係ないけども、遠かったし遠かったなりのサンクコストが俺にはかかっていてすまん。
と、結論から言えば僕のフリクリじゃあなかった。
事前にあんまり調べないスタイルで映画には行くんだけども、監督と脚本があのフリクリとは別の人だった。さらに言えばキャラデザインも貞本さんではなかった。
フリクリに求める「コレ感」というのは人によって違うんだろうけども、毒味やストーリーの意外さ、バトル、映像演出全部が全部絡んでのフリクリなんだし、それを全部「あっ」と言わせてくれたのがフリクリやろが。というのは思い出バイアスなんだろうなぁ。
他の作品の名前を出すのもアレやけども、「君の名は。」もピンとこないし、なんなら細田守系列もスルーしちゃう僕だ。時代とフィットしてないんだと思う。
とはいえ、トップ2とかグレンラガンには確かに「ガイナ感(GAINAX感)」を感じたから、世代は関係ないと思いたいのだけども。
原作や楽曲へのリスペクトはもちろん感じるし、鳥肌の手前みたいなのはクるんだけども、鳥肌モノではない感じ。
おそらく正当後継の「フリクリ プログレ」を控えてのあえてのカウンター別ベクトルスタイル。2作出るから1本はこうなる感じ。
ハル子がメディカルメカニカと戦う理由もなければ、地球にこだわる理由も劇中では特にノータッチ。アトムスクのアの字も出てこない(腕輪もしてない)。
これはあれか、ハル子がアトムスクに出会う遙か以前の設定か?
だったら話はわかる。青春忌憚になんでもよく知っているお姉さんはつきものだ。化物語にだって臥煙伊豆湖がいるではないか。ハルヒにだってみくるちゃんがいるではないか。
元のOVAでもそうなんだけども、ハル子の思惑とナオ太やまみみの思惑が関係ないのと同じように、仲良し4人組とハル子やメディカルメカニカは本来的には関係ない。
関係ないんだけども、なんかアレだ、わーってなっちゃうよね、メンゴメンゴ?ってところがハル子の思惑=アトムスクって軸でへー!って感じなのになー。
できるだけ元のOVAは忘れて忘れてって思ったんだけども、さすがに前知識がないとキツいんちゃうかな??
「新谷真弓のラハル」が好きなら圧倒的に全エピソード楽しめると思います。ただ俺はアマラオとか委員長とかまみみとかそういう軸を盛り上げる部分が好きだから、タスクの代替としてナオ太をたっくんと呼ぶし、ターミナルコアことたっくんでいじめた奴らに復讐して、溢れちゃうまみみの設定の細かさが好きだし、思春期のモヤモヤをプラントの蒸気のモヤで表現しちゃう町の一枚画が好きだし、やっぱ「ぶっ飛んでるポップさ」がほしかったクレクレ君なのだ。
駄作だったのか?といわれたら別にそうでもないし、自分のフリクリ感を整理するための禊ぎとしては悪くなかったです。
あと、マーイケールベーイ!!!は笑いました。
ごめん、まさかOVAの「フリクリ」を観てない人はおらんとはおもうけど、何個かネタバレしとるけど、「フリクリ プログレ」も楽しみですね。
まったく。
文:シンタロヲフレッシュ
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