冷蔵庫の冒険006│胎内記憶と冬の海
君はまだ気高く飢えているか?
僕は君に聞いてみたいことがいっぱいある。
君がまだママのお腹で遊んでいる時、僕の声は聞こえていただろう?
きっとそうだ、聞こえていたはずだ。
君がまだママのお腹でキックやパンチをしていた頃、僕は胎内記憶の話を聞いた。
赤ちゃんたちはみな、お腹の中にいた時の記憶を持っているという。
3歳くらいまでならお腹の中のことを話してくれるみたいだ。
お腹の中で、外はどういうふうに見えていたのかな?
おへそから僕のことも見ていたんだろう?
たくさんママに語りかけてもらったね。お腹だってさすってもらったね。
どれほど君がコチラの世界に来てくれることを待ち望んでいたのか、それを君がどんな気持ちで聞いていたのか。
僕は君に聞いてみたいことがたくさんある。
なにをファンタジックなことを、ありえない。と鼻で笑うことは簡単だ。
胎内記憶の話はとても興味深い。
お腹の中は寒かった。赤かった、青かった。暖かかった。声が響いていた。
どうやってママを選んだのか、みんな答えを知っているんだと思う。
僕は君に聞いてみたいことがたくさんある。
見えていただろう??聞こえていただろう??
たくさん話しをしよう。話題には事欠かないんだから。
旅と冒険は根本的に違うし、そして冷蔵庫の冒険は続く。
冷蔵庫の冒険は問題提起もソリューションもない、ドラマティックで凡庸な時間の浪費です。
文:シンタロヲフレッシュ
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