冷蔵庫の冒険007│コーヒーミルとホームベーカリー

冷蔵庫の冒険007│コーヒーミルとホームベーカリー

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まともなコーヒーが飲みたい。または飲めるようになりたい。なんなら、まともなコーヒーってどういうものか知りたい。

美味しいコーヒーが家で飲めたら、凄くお得なんじゃないだろうか。(経済的に)

死ぬほど美味しいコーヒーなんてものが仮にこの世にあったとして、(未だ出会えてはないけども)それが自分で生み出せるのなら、すごいかっこいいことなんじゃないか?お得だし。(経済的に)

それこそ昔は演劇したり、少し前に始めたことだけど人数を集めてみんなでハングアウトをオンエアしたい!と、人と関わり合いながら自分のクリエイティビティーを満たしていた僕だけれども、最近はめっきりミニマムにシフトしてしまっている。

豆を選定して、ミルで好みの細さに挽き、ドリップして淹れる。年末にミルを買ってもらって僕のコーヒーワークスも捗りをみせている。

200グラム500円の豆も、200グラム2000円の豆も正直違いがさっぱりわからない(値段は4倍も違うのに!)けれども、引き立ての豆で(好みの挽き具合で)一杯のコーヒーを仕上げるというミニマムなクリエイティビティーで僕は満足している。

たまに惹かせてくれと娘がせがむ姿や、引き始めたものの作業自体は固くて大変なのですぐ飽きちゃうアノ感じなんかも僕の満足度を押し上げている。

スーパーに出向き、乳脂肪分の高いミルクを吟味して、クリーミーなフォームが綺麗に出来た時なんかは、なかなかどうして「俺、悪くないな」とひとりごちるわけで。

レンジで温めた牛乳にフォーマー差し込んで慎重にかき混ぜているとき、丁寧に生きるってこういういことか?とオレンジページ的にクソどうでもいいことに時間を使える幸せを(そうそう、こういうのって幸せなんだと思うよ)なんとなく感じるようになっている。最近。

僕の感性は進化したのか、劣化したのか。

妻とは趣味が合わない(趣向はわりと合う)。合わないしあわなくてもいいし合わそうとも思わないし、なんなら合わないくらいがお互いの世界を知れてちょうどいいくらいに思っている。

いや、大胆に合わないといったものの、よく考えたら、僕は西洋的なダンスミュージックを好み、妻はエスニックなダンスを嗜むので、ニアミスはしてる。交わらないけどニアなずれ方をしている。

ちょっと妻の話になるけども、妻は妻とて、年末にホームベーカリーを手に入れて、パンを焼く。

焼きたてのパンはまあうまい。

僕はパンを焼くのに興味はないけど、粉やらなにやら拘るポイントはいろいろとあるそうで。(プチ情報:妻はブラックでコーヒーは飲めない。)今までは行かなかったような食材屋さんを巡ったりと、それなりに楽しそうだ。

ドリップできるギリギリくらいまで細く引いた粉で濃いコーヒーを淹れて、(妻はかなり牛乳を足してカフェオレにして)、前日の夜に仕掛けて朝焼き上がったパンを食べる。

まあうまい。満足度高い。

長々と書いて何が言いたいのかというと、ニアにミスする僕ら夫婦「だった」んだけど、個人的に面白いなぁと感じることがあって、家でコーヒーを入れるようになってからというもの、わりと足繁く地元のカルディー的(コーヒー豆が買える輸入食材屋さん)な所によく行くようになった。

今までは、僕が豆を選んでフレーバーシロップを選ぶ間、妻は娘の相手をしながら適当に時間を潰していたんだけれども、パンを焼くように成ってからは、妻は粉のコーナーでパン用の粉を物色できるようになった。

今まではわりと、ニアにミスするお互いの趣味のために、お互いにそれなりに「待ち」の時間があったんだけれども、コーヒーを淹れパンを焼くようになって、カルディー的なお店では(お店の名前はジュピター)二人が一緒に同時に楽しめるようになった。

なんかわかんないものが、なんかわかんないタイミングで、ピッタリ重なった。とはいえ偶然ではない。的な、形容しがたい不思議さを凄く感じる。

なんならニアにミスしてるとか思ってたのは(出会ってから14年くらい思ってた)僕の間違いだったのかもしれない。し、長い間ズレてたからこれからもズレたままだろうってのは、思い込みや偏見以外の何物でもないわけで。

丁寧に生きるとかクソどうでもいいけど、コーヒーミルとホームベーカリーがうちに来てから、自分を取り巻くものと、自分とに、地味だけど劇的な変化が生まれているような気がして、すごく伝わらないとは思うけれども、面白い。

僕の感性は進化したのか、劣化したのか。

200万回は見た文字列だけれども「煎れたてのコーヒーに焼きたてのパン」があるテーブル。

タキシードとドレスのケーキ入刀じゃなくて、ミルとホームベーカリーでそれぞれが作った「コーヒーとパンの食卓」こそが、もしかしたら「初めての(納得できる)共同作業」だったのかもなぁとハッとしたある冬の日の話。

文:シンタロヲフレッシュ

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