今日のemo 181212
中村一義の楽曲がサブスク解禁になり、昔よく聞いたアルバム「太陽」をまた車の中でよく聞いている。
海外のドッキリ番組なんかで、お父さんが昔、泣く泣く手放した愛車を家族が買い戻してプレゼントする、的な例のアレ、分かるかな? 一連のアレを自分に当てはめるならば、ラジカセかなぁと思う。
大学の入学祝いにもらったお金で真っ先に買ったラジカセ。
CDの取り出しボタンを押したらトレーがウィーンと前にせり出してくるギミックで、カセットもラジオも聴ける奴。
ソニー。もちろん、ソニー。
僕が通っていた大学は、本学(僕が通っていた校舎とは別)出たすぐの所にCDショップがあって。
特に真面目に授業を受けるでもないのだけども、学校に行った帰り道には、フラッと立ち寄ることもあった。
ジャケ買いしたり、友達との話に出てきたアルバムなんかを買ってみたりして、学校に行かない日はよく音楽を聴いた。
帰省すれば実家にはケーブルテレビが引かれ、スペシャやMTVもよく見ていた。
モラトリアムと言われている例のあの4年間、本もたくさん読んだし、映画もレンタルビデオもたくさん見たけども、やはり音楽漬けだったことは間違いない。
いや、実際はそこまでお金に余裕もなかったので、気に入ったアルバムをとにかく繰り返し聞いていたんだろう。YouTubeもSpotifyもないから、どうしたって厳選せずにはいられなかった当時の自分のコレクション。どっちの時代がよいのかなんとも言えないけども、あれはあれでよかった。
中村一義のCDは何回かの引越でなくしてしまったけども、長い間持っていたと思うし、とても良く聞いた。
その起点となったあのCDラジカセをただただ懐かしく思う。同じ物が欲しいよなぁって。いや、あのラジカセに関しては捨てた記憶がないから、もしかしたらまだ実家に眠っているのかもしれない。
もううちにはほとんどCDはないけども。
ちなみに人生で一番聞いたアルバム「ピンカートン」の最初の曲は、結婚式のオープニング映像のBGで使った。
僕の人生は(もしくは記憶は)、音楽によって確実に色鮮やかになっている。もちろんたぶんこれからも。
文:シンタロヲフレッシュ