灰色のエモ

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灰色のエモ

バリスタ

自撮りで有名な、と言っていいのかわからないけども、りょかちさん(@ryokachii)がこんなツイートをしてまして。

「義理チョコがなくなってしまったら、私の本命チョコはどんな言い訳であの人に渡せばいいだろう」と思った女子はどれくらいいるだろうか。みんながみんな、「本命だ」と言い切ってチョコレートを渡せるわけじゃない。本命なのか義理なのかわからないチョコレートが一番甘くて苦いと思うの。

首がもげるくらいうなずいたんですよね。

と言うのも、バレンタインに寄せたゴディバの新聞広告、広告のキャッチコピーは「日本は、義理チョコをやめよう。」、平たく言うと、コミュニティーで義理チョコ贈るのがダルいので、本命だけでええんちゃう? と、本命チョコのポジションを持っているアッパーなチョコレートカンパニーの提言。

いやまあ、これは、主にもらう立場の我々男性だって理解できる話で。

もらった以上、なんかお返ししなきゃな、え? 明日ホワイトデー? みたいなことはよくある話で。

とはいえですね。そこにドラマはあるのか? とおもうのですよ。

「本命かもしれない」とか「義理でもいい」みたいなドラマはあるのか? と強く思うわけです。

・・・

「あ、そういえば今日バレンタインじゃん、お前も一応女だし、誰かにあげたりするの?」

「まあね、父親に渡しておくと、お返しすごいからね」

「義理丸出しじゃん(笑)女って大変だな」

「ほい、お前の分」

「え?」

「バーカ、義理だよ」

「なんか、うん……わりーな、嬉しいよ」

「……義理、だからな」

・・・

的な、的な。

こういうカジュアルなエモを展開するチャンスを「ダルいから」という理由で奪っていいのかという命題。

もちろん、これは女性だけの問題じゃなくて、男性から贈り物をしても良い日なのだから。

例え義理だとして、娘からチョコレートとかもらったら絶対嬉しいと思うんですよ、ぼかぁ。

二律背反の真ん中に、グレーゾーンにエモは宿るんだよね。

いつかハッキリさせなければいけないタイミングは来るとしても、その途中、過程の中に、行きつ戻りつする足取りに、エモは宿るわけで。

なので、娘からの未来のチョコを奪いかねない戦略を打ち出したゴディバさんはお詫びとして僕にチョコ下さい。

そして、職場のだるいバレンタインイベントを封殺してくれる可能性を評価して、コンビニでゴディバ製品を買います。チョコ大好き!

文:シンタロヲフレッシュ

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