読了すべき、単巻でも楽しめるしシリーズ通して読むと更に1000倍面白い小説選(全巻発売済みのみ)

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読了すべき、単巻でも楽しめるしシリーズ通して読むと更に1000倍面白い小説選(全巻発売済みのみ)

バリスタ

に選定していただきました。✌('ω')✌

少なくとも3年は楽しめるよ

どういうことかというと、忘れた頃に読みたくなるんだ。そして読んだあと、何度読んでも、胸を駆け抜けていくものがある。
アニメでもだいたい3クール以降から盛り上がる奴が好きです。

シリーズを重ねて重ねて重ねて、やっと初めて分かる登場人物の気持ちとか、成長とか、停滞とか。
今日は、もうすでに遠い昔にシリーズがすべて出揃った、何度読んでも楽しめる一大絵巻的、私の好きなシリーズノベルをお勧めします。

文庫本の厚さにおののいてはいけない。文庫本が分厚ければ分厚いほど物語にのめり込めるというものですよ。
表紙の可愛らしい絵に及び腰になってはいけない。食わず嫌いイクナイ。

森博嗣 S&Mシリーズ(犀川・西之園)

なんつーか、もうタイトルがいちいちかっこいいし、装丁デザインがめちゃクールなんだ、それだけでもう僕的に参ってる。

S&Mシリーズ – Wikipedia

文庫の分厚さが半端ない。僕も読む前はビビりました。
そして、シリーズが進むにしたがって更に厚くなるwww
ものすごくざっくり言っちゃうと、理系カコイイ!ってなる物語です。

一応ジャンルというか、そういうのはミステリーってことになるんだろうけど、トリックとか、シチュエーションとかがむちゃくちゃすぎて、そして、人間を超越し過ぎて人知を超えすぎて。西尾的に言うと埒外(らちがい)ってやつ。

逆に人間っぽさからそうとう遠い犀川教授の言動や行動から、逆説的に、人間的なものが透けて見えて、実に実にステキングなんです。

最強に褒めさせてもらうと、歴史上名探偵的ポジションは掃いて捨てるほどいるけれど、僕が一番好きなのはホームズで、2番目に好きなのは犀川先生です。ポアロもコナンも金田一も明智小五郎もエラリー・クイーンも全部有象無象、古畑任三郎は結構好きかな。

全10巻、ビビるほど場所取るぞ。もちろん各話でお話は一旦の終わりを迎えます。謎解きもあります。
巻が進めば登場人物のリサイクルあったりしますんで。

しかし恐るべきは、超絶理系のくせに(偏見ですが)メインキャスト二人の距離感が絶妙。にくい、にくすぎる森先生!ラブ書かせても完璧やないか、隙がないぞ。

とりまその第1巻

西尾維新 戯言シリーズ

戯言シリーズ – Wikipedia

はいきた、読まず嫌いイクナイの第一人者といえばこの人だと思う。
今をときめく化物語偽物語の作者の人だよ。

そして、その処女作を始め、全6タイトル9冊のボリュームだ。

上に書いた森博嗣や元祖ラノベ王上遠野浩平(ブギーポップシリーズ)に多大な影響を受けたであろう書き味だけど、そのどちらとも違う文才、煌く文才、言葉選び、レトリック、ボキャブラリー、そして面白のセンス、卓越した言葉のセンスよ。小説を読むことがエンタメだとしたら、一級品のエンタメ作家です。エンタメ度で言うとハリウッドクラスな。

こちらもジャンルでいうとミステリーってことになるんだろうけど、まあ、ぶっちゃけ、ミステリーはもう半分おまけで、結構異能バトルであったり、厨二的暗黒面だったり、もちろん歪んではいても愛とか恋とかだったり、伏線を解決しなかったり、もう解決した事件を更に完結させたり、もう無茶苦茶感が半端ない。半端なさが半端ない感じです。とか言ったりすると結構まじめにトリックとか考えてるのにって怒られるかな。

クビキリサイクルのトリックは、ホホウってなるし、クビシメロマンチストのだまし討ちも、ああああああってなるね。

表紙はファンシーですが、バサバサ死にまくります。
えっ!?って死にます。子供は読んじゃダメ。でも子供のうちに読んでたら、多分僕は小説家を目指したでしょう。

上っ面な言い方だけど、森博嗣と舞城王太郎の子供が親をまあまあ無視して成長した感じ。あ、だめだ、よけいわけわからん感じになった。

野田秀樹の3千倍言葉遊びが美味い、うーん、表層やな。

とにかくですよ、主人公の名前が最後まで明かされないとか、もういろんな仕掛けがわんさかと。
シリーズ読了したら絶対にググること請け合い。

村上春樹 風の歌ねずみシリーズ

さあ、とたんに王道できたけど、僕にとってラノベだろうが、純文学だろうが、関係ないからね。
ナンパ極まりないので、逆に読まず嫌いしてる人もいるかも知れないけど、私としては、このシリーズ以上におしゃれな文章を読んだことがありません。小説界のおしゃれキングです。他に説明すべき言葉を持ちません。

物語って言うべきでもないよね、主人公に名前がないわけで、成長も無ければ進歩もない。純粋にただ純粋に時間だけが過ぎていく物語。

僕個人は全くといっていいほどお酒が飲めないのですが、なんかバーに行って、ビールが飲みたくなるし、そういうことしてる人がすこぶるかっこいいんじゃないか?と勘違いできます。

個人的には全く賛成できませんが、ある意味、ヤンキーかっこいい的価値観というか、ああ、言いたいことが遠のいていく。

これはもう停滞の美学だよね。
読み終わって感想は「スタイリッシュやな」以外ないね。いいんです、別にいいんです、それでいいんです。いいじゃん、そういう小説があったって、言いたいことや書いてあることは色いろあるんだろうけど、全部無視してその表層だけ、上澄みだけ舐めるように読む。いいじゃん、それで、むしろ本望だろうよ、と私は思うのです。

「風の歌を聴け」で「1973年のピンボール」ときて「羊をめぐる冒険」の三部作、そして「ダンス、ダンス、ダンス」のラストダンスへと、って、「風の歌を聴け」の名前は知っていても実は続きがあること知らない人もいるかも知れない。

僕個人の感想を言わせてもらえば、「1Q84」はあ?「海辺のカフカ」「ノルウェーの森」はあ?と「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」は超面白い、でもぶっちぎりでスタイリッシュ(笑)なのはもちろん↓

終わりに

つー訳で、個人的に何度読んでも楽しめるし、相当な時間を潰せるお勧めシリーズノベルでした。ぶっちゃけ、処女作ばっかりになってしまいましたね。一番勢いがある次期にかき上げた一大絵巻的シリーズノベル。単巻で読んでも一級品、それが束になってかかってくるんですから、怒涛です。疾風怒涛としか言いようがない。

一冊だけでは表現できない、広くて深くて、じんわり来て、そして最後のページにくる、ああ終わってしまうんだっていう、あの言いようのない恐ろしいほどの寂しさと、最大の賛辞とが、言葉にできないミックスな感覚。

うん、大人買いしてみてはいかがでしょうか。

文:シンタロヲフレッシュ

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